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シンスプリントとは?ランナーを悩ませるスネの痛み

2026.08.15

こんにちは。

世田谷区奥沢、大田区田園調布、目黒区自由が丘エリアの鍼灸院、

はり・きゅう・マッサージ治療院THE DiME(ザ ダイム)です。


今回は運動している方、特にランニングをされている方向けのブログになります。



ランニングをしていると、

「最近、スネの内側が痛む」

「走り始めは大丈夫だけど、走っているうちに痛くなる」

といった経験をすることがあります。

ランニングは手軽に始められる一方で、走行距離や頻度、スピードが増してくると、脚には繰り返し大きな負荷がかかります。

その結果として起こりやすいランナー障害のひとつが、今回お伝えする「シンスプリント(疲労性脛骨骨膜炎)」です。



シンスプリントは、一般的にスネの内側、特に脛骨(けいこつ:スネにある大きな骨)の内側に痛みが出るスポーツ障害のひとつです。

ランナーだけでなく、ジャンプやダッシュを繰り返すアスリートにも起こることがあります。

実は今回、このシンスプリントについてブログを書こうと思ったのには理由があります。

1ヶ月ほど前から富士山のトレイルレースに出場される方がこのシンスプリントに悩まされ鍼治療にいらしていたこと、そして、私自身が先日ランニングで痛めてしまったことが続いたからです。


久しぶりのシンスプリント

現在、私は週に2〜3回ほどランニングをしています。

ランニングを習慣として続けていたところ、ある日からスネの内側に違和感が出始めました。

最初は「少しふくらはぎが張っているかな?」という程度。

ところが次第に痛みが強くなり、ランニングだけではなく、歩いているときにも痛みを感じるようになりました。

痛みの周囲を確認してみると、脛骨の内側にはかなり強い圧痛(押したときに感じる痛み)と腫れ、踵を叩いた刺激でスネに響く痛みがありました。


シンスプリントは学生時代以来なので、

20年以上前です。

「まさか今になって……」

という感じです。

おそらく、最近のランニング量や走行距離が、現在の身体の状態に対して少し多かったのでしょう。

せっかくランニングの習慣がついてきたところだったので、早く治して、早く走りたい。

でも、ここで無理をしてしまうと、さらに状態を悪化させる可能性があるため我慢、我慢です。

これがランナーをはじめ、運動をされている方を悩ませるところですよね。


痛みのある場所を丁寧に触察し鍼治療

今回は脚の症状なので、自分で状態を確認しながら鍼を行いました。

まずは痛みのあるスネの内側を丁寧に触察。

スネの内側には過敏になっているポイントがいくつも確認できました。

「ズイーン」と響く、トリガーポイントです!

※トリガーポイントとは、筋筋膜にできる過敏な部分で、押したときに強い痛みを感じたり、周囲に痛みを感じさせたりするのが特徴的です。

スネの内側、特に骨際はまるでトリガーポイントだらけ。

痛いはずです(涙)

過敏になっている筋筋膜に対して鍼を行い、さらに針に電気を流し筋肉を動かしました。

同時に、スネの前にある前脛骨筋(ぜんけいこつきん:足首を動かす働きなどをするスネ前面の筋肉)と、その裏側にある後脛骨筋(こうけいこつきん:足首や足部の安定に関わる筋肉)にも鍼を行いました。

15分ほど置いて抜鍼。

針を抜いた後は、痛み自体はまだ残っているものの、全体的な腫れや筋肉の過敏な状態はかなり落ち着きました。


次にフロスバンドでアプローチ

続いて使用したのが、フロスバンドです。

フロッシングと言うテクニックで、いわゆる「筋膜リリース」の一つとして使っています。

方法は、身体の一部にゴム性フロスバンドを巻き、軽く揉んだり、動きを加えたりを何度か繰り返します。

フロッシングは、単純に「筋膜を伸ばす」ということだけではなく、筋肉の長さや関節の位置、動きを感じ取る「固有受容器(筋肉や腱、関節などにあり、身体の位置や動きを脳へ伝えるセンサー)」に感覚入力をし、過敏になっている状態を落ち着かせます。

このフロッシングは、とても即効性があり、身体が動きやすい状態になったことを直ぐに感じることができ、患者様にも好評です。

私の今回の症状では、この2つを組み合わせて行いました。

結果として、痛みに対する過敏な状態もかなり緩和され、翌日にはボチボチ歩けるように。

階段の上り下りになるとまだ強い痛みが出現しますが、それでも治療前より「かなりマシです」。

翌日も同じように状態を確認しながら、鍼とフロッシングを再度行いました。

結果、さらに動きが改善。

症状によっては連日のトリガーポイントを狙った鍼治療も効果覿面です。

その翌日には歩行時の痛みはほぼ気にならないところまで改善し階段の痛みも随分と軽減しました。

良くなってくると、もう運動していいだろうと気持ちが前に前に進みがち、痛みが軽減したからといって、すぐに元の運動量へ戻してしまうと、再び痛みが出る可能性があるため運動再開に のタイミングは、慎重に見極めることが大切です。


シンスプリントは「結果」にすぎない

「痛みが出ている場所だけを治療して終わりではない」

これは当鍼灸院が大事にしていることのひとつ。

では、なぜスネに負担が集中したのでしょうか?

ここを考える必要があります。

例えば、

・足首の動きに問題はないか

・足部はどのように接地しているか

・膝や股関節はどのように動いているか

・骨盤や体幹は安定しているか

・左右で動きに違いはないか

・ランニングフォームに偏りはないか

・現在の身体に対して走行距離や頻度が適切だったか

など、さまざまな要素を考える必要があります。

これはアスリートのケガやスポーツ障害を考えるうえでも、とても大切な視点です。

痛みのある場所だけを見るのではなく、「なぜ、そこに負担が集中したのか?」を考える。

これが、ケガを繰り返さないための身体づくりにつながります。


鍼で痛みを落ち着かせ、その先へ


今回の私の場合は、トリガーポイントへの鍼、電気刺激、フロスバンドなどを使って、まず痛みや筋肉の過敏な状態を落ち着かせました。

次の段階は、

エクササイズを通して、ランニング動作そのものを見直していく段階です。

痛みを抑える。

動きを取り戻す。

そして、身体の使い方を改善する。

この流れを作ることが、ランナー障害やスポーツ障害の再発予防には重要だと考えています。

私自身も、早く走りたい気持ちは当然あります。

しかし、焦らずに身体の状態を確認しながら、もう一度ランニングに戻っていきたいと思います。

今回、何が問題と考え、どんなエクササイズを組んだのか。

「シンスプリントに対して、実際にどのように身体の使い方を改善していくのか」

については、また次回のブログで詳しくお伝えしようと思っています。

ランニングを楽しみたい方、スポーツを続けたいアスリートの方、そしてケガを繰り返したくない方にも、ぜひ読んでいただければと思います。




※スネの痛みにはシンスプリント以外にもさまざまな原因があります。強い痛みや腫れ、局所的な強い圧痛がある場合や、症状が改善しない場合は、無理に運動を続けず医療機関で適切な評価を受けることをおすすめします。


《この記事の監修者》

小井手 智啓(こいで ともひろ)

はり・きゅう・マッサージ治療院 THE DiME 院長

学生時代より鍼灸接骨院や整形外科にてスポーツ外傷の鑑別・施術を学ぶ。国家資格取得後は病院勤務を経て、トリガーポイント専門の鍼灸院にて5年間臨床経験を積む。2013年世田谷区奥沢に「はり・きゅう・マッサージ治療院 THE DiME」を開業。

2016年には朝日新聞出版より『さする&伸ばすで痛みを解消 筋膜ストレッチ』を監修。当時主流だったフォームローラーなどで患部に強い圧をかける手法とは一線を画し、優しく触れる・伸ばす(ズラす)アプローチによる独自の筋膜リリースを発信。

2023年には院内にトレーニングルームを併設し、運動療法を本格的に導入。一般の患者様からトップアスリートまで幅広く動きの改善をサポートしている。院内での施術の他、後進の育成や講師活動にも精力的に取り組む。

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