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「強く押さないと効かない」は本当? 神経科学から考える筋膜アプローチとTHE DiMEのマッサージ

2026.07.16

こんにちは、
世田谷区奥沢・大田区田園調布・目黒区自由が丘エリアのはり・きゅう・マッサージ治療院THE DiME(ザ ダイム)です。

今日は、マッサージが身体に起こすメカニズムについて。

「マッサージは強い方が効く。」
「フォームローラーは痛いほど効果がある。」

そんなイメージを持っている方は少なくありません。

ここ10年ほどで「筋膜」という言葉が広く知られるようになり、ご自身でフォームローラーを使ってセルフケアをされている方も増えました。

もちろんフォームローラーによる筋膜リリースも、筋膜へ刺激を与える方法の一つです。

しかし、ここで知っていただきたいことがあります。

筋肉は、強く押されたから緩むわけではありません。

私たちTHE DiMEでは、筋膜を単なる「筋肉を包む膜」ではなく、脳や神経につながる感覚器官として捉えています。

そのため施術で最も大切にしているのは、

「どれだけ強く押すか」ではなく、「どの感覚受容器(センサー)を刺激するか」

ということです。


筋膜は「感じる組織」
筋膜には、

・圧迫を感じる受容器
・伸びやズレを感じる受容器
・振動を感じる受容器
・心地よい触れられ方を感じる神経

など、多くの感覚受容器が存在しています。

つまり筋膜は、身体の状態を脳へ伝える重要な感覚器官でもあります。

私たちがマッサージを行う目的は、筋肉を力で柔らかくすることではありません。

筋膜のセンサーへ適切な刺激を送り、

「もう力を抜いても大丈夫ですよ。」

という情報を脳へ届けることです。

筋肉が緩むのは、押しつぶして変形させているからではなく、神経系が緊張を解除している結果なのです。


「揉む」には科学的な意味がある
THE DiMEでは、按摩の代表的な手技である揉捏(じゅうねつ)を大切にしています。

揉捏は単純に筋肉を揉みほぐしているわけではありません。

筋膜同士をゆっくり滑らせる「ずれる刺激(Shear)」を加えています。

この刺激に反応する代表的な感覚受容器が、

「ルフィニ小体」というセンサー。

ルフィニ小体は皮膚や筋膜がゆっくり伸ばされたり、組織同士が滑る刺激を感じ取ります。

刺激されることで交感神経の興奮を抑え、筋肉の過剰な緊張を和らげる働きがある と考えられています。

昔から按摩で行われてきた「ゆっくり揉む」「優しくずらす」という技術は、経験だけではなく、現在では神経科学からもその意味が説明できるようになってきました。


「さする」という優しい刺激が身体を変える
THE DiMEでは、「擦る(さする)」という手技も非常に重要視しています。

「そんなに優しく触るだけで意味があるの?」

そう思われる方もいるかもしれません。

しかし、この優しい刺激こそが、

触圧覚受容器やC線維 を刺激します。

C触覚線維は、

「心地よい」
「安心する」
「包まれている」

という感覚を脳へ届ける特別な神経です。

この情報は島皮質や前帯状皮質など 感情に関わる脳へ伝わり自律神経にも大きく影響 します。

すると、

・呼吸が深くなる
・副交感神経が働きやすくなる
・身体の力が抜ける
・筋肉の過敏性が落ち着く

といった反応が起こります。

優しく触れる刺激は、ただ弱い刺激ではなく、脳に「安心して大丈夫」という情報を届け、自律神経を介して身体を緩めるための重要な刺激なのです。


骨の近くや腱へアプローチする理由
施術中に、

「なぜ骨の近くや腱の部分を押すのですか?」

と質問されることがあります。

これにも神経学的な理由があります。

筋肉と腱の境目には、

「ゴルジ腱器官」という感覚受容器があります。

このセンサーは筋肉が発揮している張力(力の入り具合)を常に監視しています。

適切な刺激が加わると、

「十分に張力がかかっているので、これ以上力を入れなくても大丈夫」

という情報が脊髄へ伝わり、反射的に筋肉の緊張を抑える仕組み(自己抑制)が働きます。

つまり骨の近くや腱を刺激しているのは、そこが硬いからではなく、筋肉を支配している神経系へ働きかけ、身体が自然に力を抜ける状態を引き出しているのです。


強い刺激は防御反応を起こすこともある
強い刺激がすべて悪いわけではありませんが、人によっては強い刺激が身体にとって危険な刺激として認識され、

「身体を守らなければ」

という防御反応が起こることがあります。

その結果、

筋肉はさらに緊張し、
身体に力が入り、

かえってリラックスできなくなることもあります。

だから私たちは、

「もっと強く押してください。」

というご要望にも、その方の身体の反応を確認しながら施術を行っています。

それは、身体が安心して受け入れられる刺激こそ、本当に身体を変える刺激だと考えているからです。


私が2016年から伝え続けていること
2016年、私は朝日新聞出版より発刊された『さする&伸ばすで痛みを解消 筋膜ストレッチ』の監修を担当しました。



当時から一貫してお伝えしてきたこと

それは、

「筋膜は力で剥がすものではない。」

ということです。

優しくさする。

ゆっくりずらす。

身体が安心できる刺激を届ける。

現在では神経科学や筋膜研究が進み、この考え方を裏付ける研究も増えてきました。



THE DiMEのマッサージが目指すもの
THE DiMEでは、揉捏によってルフィニ小体へ「ずれる刺激」を与え、

擦る刺激によって触圧覚受容器やC触覚線維を刺激し、

必要に応じてゴルジ腱器官へ働きかけながら、

脳と自律神経が「安心できる状態」をつくる施術を行っています。

私たちは筋肉を力で変えようとは考えていません。


脳と神経が「もう緩んでも大丈夫」と感じられる環境をつくること。

それこそが、本当に身体が変わるきっかけになると考えています。

施術中に自然と呼吸が深くなり、

気がつけば身体の力が抜けている。

施術後には、

「こんなに軽くなるとは思わなかった。」

そんな言葉をいただける瞬間が、私たちにとって何より嬉しい時間です。

もしこの記事を読んで、

「痛いほど効くと思っていた。」

「フォームローラーを我慢しながら使っていた。」

そんな方がいらっしゃいましたら、今日から少しだけ考え方を変えてみてください。

身体は、強い刺激を求めているのではなく、安心できる刺激を求めています。

THE DiMEでは、一人ひとりの身体の反応を丁寧に見極めながら、その方に最適な刺激で身体本来の「緩む力」を引き出していきます。

ぜひ一度、THE DiMEのマッサージを体感してみてください。

「気持ちよかった」で終わる施術ではなく、脳・神経・自律神経まで考えたマッサージの違いを、きっと感じていただけると思います。

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