美容鍼でニキビを効果的にケア!その具体的なメカニズムを解説

美容鍼は、ニキビをはじめとするさまざまなお肌の悩みに効果が期待できる美容法です。ニキビはホルモンバランスの乱れやストレス、生活習慣の影響などによって引き起こされることが多く、長引くほどにお肌への負担も大きくなります。
美容鍼は、直接肌にアプローチすることで血流を促し、肌のターンオーバーを整えるだけでなく、肌細胞の元となる線維芽細胞を刺激してコラーゲンやエラスチンの生成を促進します。これにより、ニキビ跡の改善や肌全体の質感アップが期待できます。
さらに、美容鍼は浮腫やたるみに対しても有効です。顔の血行やリンパの流れを促進することで、溜まった老廃物を排出しやすくし、スッキリとしたフェイスラインへ導きます。特に目元や頬の浮腫が気になる方におすすめです。
また、ほうれい線の改善やアンチエイジングケアにも注目されています。顔全体の筋肉を引きしめ、内側からリフトアップを促すことで、自然な若々しさを取り戻すサポートをします。自律神経のバランスを整える作用もあるため、リラックス効果が得られ、肌だけでなく心身ともに健やかな状態に導きます。
この記事では、ニキビをメインテーマに、浮腫、たるみ、ほうれい線などの美容鍼の具体的な施術例を通じて、その効果とメカニズムについて詳しくご紹介していきます。
case1浮腫、たるみ、ほうれい線
case1で以下の4つが誘因となっている場合は、美容鍼による効果が期待できるとTHE DiME では考えています。
・筋肉が痩せている
・筋膜が硬くなり動きにくくなっている
・肌(皮膚)自体に問題がある
・血流が悪くなっている
針により表情筋の深部の血流を改善し、筋筋膜を本来あるべき状態へと促します。その為には、皮膚、脂肪層、浅層筋膜だけではなく、筋の深いところにしっかり打つことが重要である。
顔面部の筋にも当然トリガーポイントが存在しており、針先がトリガーポイントへ的確に当たれば「ローカルトゥイッチ(筋肉が針刺激により動く反応)」は高確率で起こります。針施術により筋肉を反射的に動かすことは、顔筋の運動を司る「顔面神経」を直接刺激することにもつながり、顔面神経を介して起こる反応も同時に期待できます。
特に、頬と顎にある「咬筋(こうきん)」、側頭部から顎の骨まで伸びる「側頭筋(そくとうきん)」はトリガーポイントの宝庫。しっかり捉えることが大切。
その他、前頭部の「前頭筋(ぜんとうきん)」、頭部を覆う「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」
にもアプローチし、お顔全体に刺激をして行きます。
■使用する鍼
長さ:1寸(30mm)
太さ:01番(0.14mm)を50本ほど使用。
case2 思春期ニキビ、成人の吹き出物
思春期ニキビ吹き出物の原因はさまざまですが主に3つの要因があります。
1. 毛穴の閉塞
2. 皮脂の過剰な分泌
3. ニキビの元となる菌のひとつ「アクネ菌」の繁殖
人間の肌サイクルは約28日で、古い角質が剥がれ落ち、新たな皮膚細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返しています。
このターンオーバーが正常に繰り返されなくなってくると、角質層に厚みが増し、毛穴の出口が塞がれてしまいます。その結果、皮脂が詰まり皮脂を栄養源としている「アクネ菌」が繁殖し、炎症が起こると「ニキビ(吹き出物)」になります。
ターンオーバーを整えることで、
皮脂が毛穴から汗とともにストレスなく排出されるようになります。
皮脂が過剰に分泌しすぎると、角質層の状態が正常でも毛穴を塞いでしまうこともあります。
男性ホルモンのひとつである「アンドロゲン」は思春期時に沢山分泌されます。アンドロゲンには、皮脂の分泌を高める性質があり、思春期にニキビの発生が多いのは、ホルモン分泌が関与していると考えられています。
そのほかにも、
食生活の問題、ストレス過多もホルモン分泌による皮脂増加に繋がります。
食生活においては、特に糖質過多の食事を繰り返していると、糖代謝に関与するホルモンが沢山分泌され、皮脂分泌の促進につながります。
食生活の改善、ストレスを減らすことは、
ニキビの発生、悪化の予防にもつながります。
毎晩の入浴で、お肌を清潔に保つことは当然重要です。
case2の場合は、
炎症を起こしているニキビひとつひとつに丁寧に針を打って行き、小さなニキビの場合はひとつにつき1本、大きなニキビの場合は囲うように4本使用します。
東洋医学には昔から、あえて血を出す「刺絡(しらく)」という施術法があります。
「熱」がこもっている部位や「瘀血(おけつ)(悪い血)」が溜まっているところに直接アプローチし、それらを外に逃がす療法を言いますが、ニキビや吹き出物には、「熱と瘀血」が共に停滞していると考えられているため、ニキビケアにとても効果的なのです。
THE DiMEでは、この刺絡を美容鍼に用いてニキビ改善のお手伝いをしています。
刺絡を用いた場合、針を抜いた際に「ジワーッ」と滲むように血が外に出てきますが、翌朝には、ニキビの腫れも小さくなり、日を追うごとに解消されます。
※この出血では、内出血することは滅多にありません。
週に1度の施術を4回続けターンオーバーを整えつつ、同時に直接的なアプローチでニキビ自体も小さくし、少しずつ期間を開けながらメンテナンス程度のケアに移行する流れが理想的です。
■使用する針
長さ:5分(15mm)
太さ:02番(0.12mm)
THE DiMEでは、美容鍼の後に約20分のフェイシャルを取り入れています。
ニキビを対象とした施術の場合、お肌の衛生状態を整える必要があるため、通常よりも時間をかけてクレンジングをします。
油汚れ、古い角質、角栓を取り除いた後、化粧水等を使用しながら古美道フェイシャルを行い、健やかな肌へ導くサポートも一度の施術内で行います。
case3 肌に大きなトラブルはないが今の状態をキープしたい(アンチエイジング)
針刺激による「線維芽細胞活性作用」を促し、コラーゲン、エラスチンをはじめとする肌細胞を整えることを1番の目的として行います。
顔面部は、口輪筋、眼輪筋などの表情筋、咀嚼筋などの運動をつかさどる「顔面神経」と顔面の皮膚感覚をつかさどる「三叉神経」とう言う「脳神経」が支配しています。
これらは、脳から直接出る12個の脳神経のうちのふたつで、これらの神経に針刺激を与えることは脳へ刺激することにもなり、自律神経のバランスも整いやすくなります。
ホルモン分泌や血液改善にも繋がり、お顔だけでなく全身にも効果が期待できます。
脳のストレスケア、
そして、エイジングケアのひとつとして、
生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
■使用する針
長さ:5分(15mm) 太さ:02番(0.12mm)
長さ:1寸(30mm) 太さ:01番(0.14mm)
※部位によって使い分けます。
作成:小井手 智啓
はじめまして。院長の小井手 智啓と申します。
カラダの痛みや不調の原因となっている「筋膜」を整え、本来あるべき状態へ導くのが当院の施術です。
安心して治療が受けられる落ち着いた空間で、「原因」を知ることからはじめましょう。
※この情報は鍼灸師として17年間第一線で活躍した当院の院長小井手智啓が記述しており、日本で代替医療に分類されている国家資格を持っております。また、当院の院長を務める小井手 智啓は、筋膜ストレッチ(朝日新聞 2016年出版)の監修を歴任するほど、肩こり、腰痛、頭痛をはじめ、多くの現代人が悩む痛みやコリの改善について、その経験と知識を高く評価されております。
※当院では、Fasciaについて正しい知識をお伝えするために日々努めております。痛みなどのお悩みの方は是非当院までお越しください。(Fasciaの情報や療法には、個人差がありますので、予め十分な時間を確保の上、説明を行います。)